武田テバ薬品「注射用セフォゾプラン塩酸塩」(乾燥剤が発熱) (2017/9/15 - 586 Clicks) | |
【一般的名称及び販売名】 一般的名称: 注射用セフォゾプラン塩酸塩 販売名 : ファーストシン静注用1gバッグS 【対象ロット、数量及び出荷時期】 ロット番号 包装形態 出荷数量 出荷期間 H451 10キット/箱 3,738箱 2017年2月22日~2017年4月19日 【回収理由】 本品は、抗生剤と生理食塩液が分離された状態で封入されており、使用直前に、生理食塩液側を押して隔壁を開 通させ、抗生剤を生理食塩液で完全に溶解させてから使用します。 医療機関より、本品の抗生剤を生理食塩液で溶解させたところ、溶解液の温度が急激に上昇したとの品質情報報 告がありました。原因を調査した結果、抗生剤室上側のシールの一部が適正にシールされておらず、その部位か ら溶解液が漏洩し、バッグとアルミラミネートフィルム(バリアフィルム)の間にある乾燥剤に接触したため、 乾燥剤が発熱した可能性があることが判明しました。 抗生剤室のシールが不完全な場合、抗生剤と生理食塩液の調製時に、混合溶解液がバッグ内から漏洩して規定量 を投与できず、十分な効能が得られない可能性があると判断し、当該ロットの製品を自主回収することと致しま した。 【危惧される具体的な健康被害】 本品の抗生剤室は、遮光及びガスバリアの目的で、バリアフィルム包装内に封入されております。 再現性試験により、バッグ内からバリアフィルム側に漏洩する混合溶解液は6~8mL程度と予測され、薬剤の有効 血中濃度に到達しない恐れがあり、使用された場合、薬効不十分になる可能性は否定できません。 しかし、品質情報現品のバッグ内及びバリアフィルム包装内に残留していた溶解液の無菌試験結果が陰性であっ たこと、工場参考品を使ったバリア包装内の生菌数調査で菌が検出されなかったこと、及びバリアフィルム包装 内に漏洩して乾燥剤に接触した混合溶解液がバッグ内に逆流しないことを検証した結果、バッグ内の混合溶解液 がコンタミを起こすリスクがないことが確認できました。また、乾燥剤は水に不溶性であるため、乾燥剤が溶解 液と接触して発熱することはあっても、乾燥剤成分が溶出することはありません。 乾燥剤の発熱により溶解液の温度が一時的に上昇しますが、加速安定性試験の加速条件よりも低い温度までしか 上昇せず、品質に影響を及ぼさないことを確認しております。 以上より、重篤な健康被害が発生する可能性はまず考えられません。 なお、現在までに本件に関する健康被害の報告は受けておりません。 | |
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