プレスリリース
自主回収(クラスⅠ)のお知らせ H2受容体拮抗剤ラニチジン錠75mg/150mg「トーワ」
東和薬品株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:吉田逸郎)は、当社が製造販売するH2受容体拮抗剤のラニチジン錠75mg/150mg「トーワ」(以下、本製品)につきまして、本日より自主回収(クラスⅠ)を開始いたしました。
本製品の有効成分であるラニチジン塩酸塩に関しましては、先般、海外規制当局において、ラニチジン塩酸塩の製剤および原薬から発がん性物質N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が微量に検出されたことが発表されました。また、国内においては、厚生労働省から9月17日に事務連絡「ラニチジン塩酸塩等における発がん性物質に関する分析について(依頼)」が発出されました。このため、当社は本製品へのNDMA混入の可能性の調査を開始し、9月19日から本製品の出荷を停止しました。
そして、当該調査の結果、本製品に使用している原薬から管理指標を上回るNDMAが検出されたため、有効期限内の全ロットについて自主回収することといたしました。
なお、本製品の安全性に関する社内データからは、これまでに発がん性を示唆する事象は認められておりません。
この度の回収により、患者の皆様ならびに医療関係者の方々に多大なご心配とご迷惑をお掛けしますことを深くお詫び申し上げます。
以上
記
<回収対象製品 販売名>
ラニチジン錠75mg「トーワ」
ラニチジン錠150mg「トーワ」
<包装規格別対象ロット、数量及び出荷時期>
ラニチジン錠75mg「トーワ」
製品名 |
包装形態 |
ロット番号 |
出荷時期 |
ラニチジン錠 75mg「トーワ」 |
PTP100錠 |
B044 B0045 B0046 B0049 |
2016年11月9日 2017年6月29日 2018年4月25日 2019年6月7日 |
PTP1000錠 |
B044 B0045 B0047 B0048 B0049 |
2016年11月9日 2017年6月29日 2018年4月25日 2018年4月25日 2019年6月7日 |
ラニチジン錠150mg「トーワ」
製品名 |
包装形態 |
ロット番号 |
出荷時期 |
ラニチジン錠 150mg「トーワ」 |
PTP100錠 |
B106 B107 B106A B0109 B0111 B0112 B0116 B0117 B0118 B0119 B0121 B0122 |
2017年3月29日 2017年3月29日 2017年3月29日 2017年7月12日 2018年1月29日 2018年5月31日 2018年8月29日 2018年8月29日 2019年4月16日 2019年4月16日 2019年9月17日 2019年9月17日 |
PTP1000錠 |
B108 B0109 B0110 B0111 B0113 B0114 B0115 B0119 B0120 B0123 |
2017年3月29日 2017年7月12日 2017年7月12日 2018年1月29日 2018年5月31日 2018年5月31日 2018年8月28日 2019年4月17日 2019年4月17日 2019年9月17日 |
<回収理由>
ラニチジン塩酸塩を原薬とする製剤において、発がん性物質であるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたとの海外規制当局の情報を受け、2019年9月17日に厚生労働省から、ラニチジン塩酸塩等における発がん性物質の分析の指示がありました。これを受け、ラニチジン錠の原薬についてNDMAの分析を実施したところ、管理指標を超えたNDMAが検出されたため、有効期限内の全ロットについて自主回収することといたしました。
<危惧される具体的な健康被害>
NDMAはWHOにおいて、「おそらく発がん性物質である」との分類になっており、重篤な健康被害にいたる可能性は否定できませんが、これまでに発がん性を示唆する事象は認められていません。今後、発がん性を示唆する事象が認められた場合はすみやかに情報提供する予定です。
<回収開始日>
2019年10月3日
<効能・効果>
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、急性胃粘膜病変による)
下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性憎悪期
麻酔前投薬